ザンビアからの便り(1)~ジャカランダが咲く季節 ~

地球規模課題対応国際科学技術協力(SATREPS)「アフリカにおけるウイルス性人獣共通感染症の調査研究プロジェクト」の終了に伴い、ザンビアから帰国いたしました。

2013年から実施されたこのプロジェクトは、ザンビア大学獣医学部と北海道大学人獣共通感染症リサーチセンターが中心となって、エボラ出血熱、アフリカ豚コレラ、鳥インフルエンザなどのウイルス性人獣共通感染症の診断法の開発や改良、ウイルスの存続様式や伝搬経路の解明、サーベイランス機能や研究の強化に多大な成果を挙げました。

ウイルス性人獣共通感染症に関しては、今年度にザンビアとコンゴ民主共和国で実施する「アフリカにおけるウイルス性人獣共通感染症の疫学に関する研究」が採択されたので、この分野の日本の研究協力は今後も継続されることになります。


〔↑ザンビアとジンバブエの国境にあるヴィクトリアの滝。世界三大瀑布の一つで、ユネスコの世界遺産に登録されています〕

さて、南部アフリカのザンビアでは、もうすぐ「ジャカランダ」の季節です

新芽が出る前に一斉に鮮やかな花が木を覆い、花が散ると周辺が一面紫色に染まる様子は、まるで日本の桜のようです。

桜と異なるのは、美しく咲いている期間が長いのと、開花の時期が木によってまちまちなことです。そのために鮮やかな紫の景色を7月から雨季の始まる10月まで、たっぷり楽しむことができす。

ザンビア滞在中に気づいたのですが、ルサカ国際空港から市内までの道の両脇にジャカランダの若木が植えられていました。ジャカランダは10m以上にもなる樹木なので、数年後のこの時期には、ザンビアに到着した人々を美しいジャカランダが迎える日が来るでしょう。

横井健二